母の日

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”ありがとう”という感謝の言葉では足りないほどの恩を、”愛してる”では足りないほどの想いを伝えることが出来ないまま私は生きています。

 

いつもと同じ日常。

そうなる筈だった日に、母は他界しました。

 

いつからだったのか、もう思い出せないけれど母はずっと辛そうで、年々服用する薬の量が増えていた。私はそれに気が付きながら見て見ぬふりをしていました。

 

そもそも私が大学時代に得た内定をすべて蹴って地元に戻ってきたのはそのせいだったのに、いつの間にか忘れていた。

 

 

私の母は吐血して、そのまま呼吸が出来ずに亡くなりました。直接的な原因は血液が詰まり、呼吸が出来なくなったということです。そうなるまでには過程がありますが、病名はもう覚えていません。

 

連絡を受けて家に戻った時にはもう意識はなく、病院に運ばれた時にはもう…延命をするかしないかの選択しか残されていませんでした。

 

正直なところ、私はその状況を受け止められていなかったのだと思います。何も感じない訳ではありませんが、涙を流すことはありませんでした。

 

私が自分の感情と向き合えたのは告別式。

平日にもかかわらず多くの友人が参列し、声をかけてくれた時でした。涙は止まらず、何を話していいのかもわからず…その時に初めて、大切な人を、母を亡くしたんだと実感しました。

 

私は決して誇れる息子ではないでしょう。中学時代から謹慎、停学処分を幾度となく受け、母を泣かせたこともあります。そんな私でも母には感謝し、愛していたと思います。

 

全ての人が同じように母に感謝し、愛していると思っているとは思いませんが、もし仮にそういった感情があるのであれば是非伝えて欲しいと思うのです。

 

自分の気持ちは伝えられるうちに、自分の言葉でしっかりと伝えるべきです。そうしなければ、断言しますが一生後悔します。

あなたの想いが伝えられればどんな言葉でも良いのです。上手く話せなくても、ただ「ありがとう」それだけでいいのです。

 

伝えられるうちに自分の気持ちはしっかりと伝えてください。