昨年より少し早い6月7日、私の住む福島を含む東北南部も梅雨入りしました。
”雨”は嫌いではありませんが、必然的に家の中で過ごす時間が長くなります。
今回はそんな梅雨の時期にぴったりのこのアニメ「言の葉の庭」を簡単に紹介してみようかと思います。
「言の葉の庭」のキービジュアルはこんな感じでしたね。
今回はネタバレは無しで行くので内容についての言及はしません。
(引用:言の葉の庭公式HP)
言わずと知れた「新海誠」監督作品
前作「星を追う子ども」から2年後、2013年5月31日に公開された新海監督5作品目の劇場公開アニメです。言わずと知れた…と書きましたが、この時点で新海監督の知名度はそれほど高いものでは無かった気もします。”知ってる人は知っている”程度かな?
私の新海誠愛はこちらをどうぞ…
あ、ちなみに「君の名は。」は見ました。
感想は…いろんなブログで書いてるから今更いらないと思うので書きませんw
あらすじ
靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の朝は決まって学校をさぼり、公園の日本庭園で靴のスケッチを描いていた。ある日、タカオは、ひとり缶ビールを飲む謎めいた年上の女性・ユキノと出会う。ふたりは約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、次第に心を通わせていく。居場所を見失ってしまったというユキノに、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作りたいと願うタカオ。六月の空のように物憂げに揺れ動く、互いの思いをよそに梅雨は明けようとしていた。(引用:言の葉の庭公式HP)
ストーリーは微妙だが雰囲気は好み
キャッチコピー”愛よりも昔、孤悲のものがたり”からも分かるように、この作品は新海監督としては恐らく初めて”恋”をメインテーマとして描かれていると思います。
ただ、恋愛をテーマとするにしては少し内容が薄いかな?と感じるのです。ストーリーも単純に好き嫌いが分かれそうですし…。
必要な部分はしっかりと、それ以外は絵や音楽で物語を紡いでいくスタンスでしょうからそのバランスが個人的にハマらなかったというところでしょうか?
ただしラストへ向かっての二人の心情の吐露からの「Rain」は反則です。あれを見たいがために何度か視聴してしまうほど…。
ちなみにキャッチコピーの”孤悲(こい)”と言うのは万葉集で”恋”に変わってしばしば用いられる言葉ですね。
本作ヒロインの”ユキノ”が初めて出会った日の去り際に”タカオ”に投げかけた短歌ですが
「雷神(なるかみ)の少し響(とよ)みてさし曇り 雨も降らぬか君を留めむ」
現代語訳にすると
「雷が鳴って曇り空になったら雨が降り出して、あなたをここに引き留めてくれるでしょう」
物語後半には”タカオ”が歌を返します。
「雷神の少し響みて降らずとも われは留らむ妹し留めば」
現代語では
「雷が鳴って雨が降らなくても、僕は君が居てくれるなら僕もここに居るよ」
こういった引用は使いすぎず、程よく上品な感じが割と好きです。
こう…「月が綺麗ですね」って告白するような感じ?
絶対に自分ではやらないでしょうが…。
何よりも新海作品最大の魅力、リアル以上に美しい風景、そして”雨”の描写。これらの映像、雰囲気や音楽は本当に素晴らしいとしか言いようがありません。
個人的には「天門」さんの音楽も使って欲しいところですw
まとめ
今回は梅雨にぴったりということで「言の葉の庭」を紹介してみました。実はこの作品、1時間に満たない短い作品で割とサクッと視聴できるので「空いた時間にちょっと見てみよう」くらいな感覚で視聴できると思うのです。
「君の名は。」で新海ファンになった方にはぜひ見て欲しいですね。ユキノさんは「君の名は。」にも登場していますし。
憂鬱になりがちな梅雨の時期ですが雨の描写が本当に美しいので、こんな季節でもきっと雨を嫌いにならないはずです。
新海監督の最新作「天気の子」も公開が迫っていますし、”雨”を見比べてみるのもありなんじゃないかと思います。
アニメ枠では新海アニメばかり記事にしているので、次回はアニオタらしく違う方向のアニメ紹介でもしてみましょう。
今回も最後まで読んでいただきましてありがとうございました。