「光の戦士」の真実を語る私の前に現れたのは、自らをアルバートと騙る男。もっともらしい正論をクリスタリウムの市民に語るこの男の正体は?そしてその目的はいったい…。
語られし真実Part2
大広場にアルフィノを残し、星見の間へと戻ってきた私たち。
ヤ・シュトラによれば、私の魂は強く輝いている。これはアルバートの魂がともにあるという証といっていいだろう。故に、アルバートが甦ることはあり得ない。
「アルバートは復活し得ない…しかし事実としてここにいる。
少し前に話題になった「四使徒」とも似てはいますが、
彼は罪喰いであるとも思えませんでした
なればこの状況、あるいはまた…」
「アシエン、ということ?」
「ふむ…。
確かに、アシエンが肉体を利用しているという線はあり得る」
水晶公によれば、「光の戦士たち」の遺体は、彼らに救われた人々によってユールモア領に埋葬されたらしい。アルバート以外の4人の遺体は何者かによって再生され、罪喰い「四使徒」となり果てた。残されたアルバートの遺体が利用されたということだろうか。
エメトセルク亡きいま、残されたオリジナル・アシエンはただひとり…アシエン・エリディブス。
「人々に「光の戦士」を目指せだなんて、
アシエンの台詞にしては、冗談が効きすぎているわ」
ヤシュトラの言葉に、かつてエリディブスと言葉を交わした経験からウリエンジェは語る。
世界の分断と統合の真実を知り、エリディブスの策を逆手に取ろうと目論んだウリエンジェ。「あの時の決断は、決して褒められたものではない愚行なれど、エリディブスのことを知れたのは幸いでした」と言う。
「その印象を言い表すとすれば、「狡猾なる策士」。
彼は言葉巧みにアルバートらに命を捨てさせ、
原初世界に導くことに成功し、己が策に利用したのです」
アルバートの体を使い、人々を先導しているのも、何らかの策を弄しているとウリエンジェは警戒を示した。
アシエンだということは明白だが、クリスタリウムの民たちは「光の戦士たち」の真実を知ったばかり。いま表立って彼を否定をしては、民の混乱を招くことになりかねない。今は大掛かりに動かず、動向を追うことにした。
演説を終えた男には去っていくが、アルフィノが尾行を行うことになった。
汝、英雄の眠り妨げるは
アルバートを騙る男の尾行はアルフィノに任せ、彼からの連絡を待つことになった。「少ない情報で不安を募らせるよりも、今は為せることを、着実に」という水晶公。ウリエンジェはサンクレドたちに応援を、水晶子たちは「ソウル・サイフォン」の完成を急ぐという。
ヤ・シュトラはラケティカ大森林に向かうらしい。
アシエンの正体や世界分断の事実を知りはしたが、その情報はすべてアシエンたるエメトセルクによって語られた情報でしかない。
「再びアシエンと相まみえることになるなら、
どういう形で決着をつけるにせよ、知識がいると思うの。
この世界について…自分たちの力で得た知識がね」
ファノブの里のアルメから、キタンナ神影洞の奥に、新たなロンカの遺跡を発見したいう報せを受けたのだという。ロンカ文明は、古の災厄についての壁画を継承していたことから、新たな手掛かりがつかめるかもしれない。
私はヤ・シュトラに同行し、ラケティカ大森林へと向かうことにした。
ファノブの里に着くと、アルメたち三姉妹が迎えてくれた。
私たちがキタンナ神影洞から罪喰いを掃ったことで、彼女たちはラケティカ大飛瀑方面まで狩場を広げることが出来るようになり、その先で新たな遺跡が発見されたのだという。
早速キタンナ神影洞へと向かう。
大罪喰い「エロース」を撃破した広場よりさらに奥。階段を下りた先に新たな遺跡はあるという。
眼前に現れたのは大きな石像。ロンカでは様々な動物を神獣として崇めていたらしいが、この石像も神獣だろうか?
先へ進む大扉は固く閉ざされている。
一方の台座にはフクロウの石像が、もう一方には何も置かれていない。先の試練と同様とは考えにくい。
ヤ・シュトラが刻まれているロンカ文字の解読を始めるが…。
「汝…英雄の…眠り…妨げるは…
封印されし…神獣…
呼び起こすと…知れ…」
ヤ・シュトラが解読をしている傍で…ウィメが石像を動かしてしまう。
すると、石像が突然動きだし、強制転移させられてしまった。
転移先でよくわからない試練を受け、最終的には神獣「フアガス」を倒すことになった。
転移装置を使い、元の広場へと戻った私たち。
フクロウの石像を台座に載せると、閉ざされた大扉が開く。
「汝、英雄の眠りを妨げるは」という言葉から、ヤ・シュトラはこの先に何があるのか見当がついているようだが…。
棺、そしてその奥の壁には壁画が描かれている。
「やっぱり、ここは霊廟だったようね。
埋葬されているのは、おそらく古代ロンカ帝国の英雄…」
アルメによると、描かれているのはヴィース族の「大魔導士チュナ」ではないかということだ。とても高名なロンカ時代の英雄で、その魔法は神の如く、悪しき軍勢を蹴散らし、平和をもたらしたのだという。
壁画の古代文字を読み解いていたヤ・シュトラは何かに気が付いたように呟く。
「これは…まさか…
星の…雨が降り…
英雄…大いなる力に…覚醒せん…」
言い伝えによると、「大魔導士チュナ」は「真実を見抜く眼」や「心の声を聞きとる耳」を持っていたらしい。
「それが事実なら、間違いなく「超える力」ね…」。そして、「すべては偶然ではないかもしれない」とヤ・シュトラは言う。
世界に降り注ぐ星の雨。「流星雨」を見た者は、異能に目覚める。それは、原初世界でもたびたび報告されている事象なのだという。その理屈は用として知れなかったが、「ひとつ、仮説が立てることができる」という。
この霊廟に描かれた「大魔導士チュナ」の壁画、キタンナ神影洞の壁画、そしてエメトセルクが見せたアーロモートの光景、すべてに終末の光景、そして「流星雨」が描かれている。
「魂と記憶というのは、密接に些細な関係を持っている…。
私たちの魂のどこかに、
遠い過去に見た終末の風景が焼き付いていたとしたら…
それに似た流星雨を見たときに、何かしらの反応があるのかも」
「越える力」については、未だエーテル学的には解明されていないが、ヤ・シュトラは、古代ロンカの壁画やエメトセルクの見せた終末の光景から、「超える力」は「終末の想起によって発現する、分断される前の古代人だったころの力なのかもしれない」と考えているようだ。
思考を巡らせるヤ・シュトラだったが「憶測を語りすぎた」と我に返る。
後ろに控え、話を聞いていたアルメが言う。
護り手が遺跡を護ってきたように、ロンカは過去から受け継がれたものを大切にしてきた。だからこそ、戒めを込めた、「過去を明かす者、ときの者に非ず」という諺を持つのだという。
「過去を読み解いたつもりでいても、
読み解いているのが今を生きる者である以上、
今の観点や願望が必ず入る、ということ」
「私たちは幻影都市で「終末」を目にしたけれど…
そこで感じたことには、私たちの常識や思想による影響が、
少なからず入っていたはず…」
「これ以上、ロンカの英雄の眠りを妨げるのも悪いわね」と話を締めくくったヤ・シュトラ。
私たちは霊廟を後にした。
ファノブの里へ戻ると、クリスタリウムへ帰還する前に、スリザーバウへ立ち寄りたいというヤ・シュトラ。その足でスリザーバウへ向かうことになった。
ヤ・シュトラの再訪に喜ぶルナル。
「時間がない」と伝えるも、急いで料理の準備をするから食べて行ってくれというルナル。彼が準備をしている間に、やり残したこと、彼女が滞在していた部屋の掃除を済ませるようだ。
「長いこと過ごしたこの部屋だけど、研究に熱中しすぎて、
ロクに掃除もしてなったのよ」
食事の準備が出来たことを伝えに来たルナルは、偶然にも話を聞いてしまう。
「原初世界に帰ったら、ここにも二度と戻ってこれないでしょうから、
去る前に綺麗にしておかないとね…」
ヤ・シュトラの話にルナルは大きく肩を落とすのだった。
食事中も終始うつむき加減なルナル。
「どうかしたの、ルナル?」という、ヤ・シュトラの言葉にも「そんなことないさ」とカラ元気で返事をする。
「よかった、やっぱりここだったか…」
アルバートを騙る男を追跡していたアルフィノ。
ここへきたのもその一環らしく、男はノルヴラント各地を巡り「光の戦士たち」の真実を広めているようだ。「闇の戦士」である私が、彼らの真実を語ったせいで急速に名誉を回復しているという。
そして、クリスタリウムの時と同様に、人々に新たな「光の戦士」を目指すよう先導していた。目的は不明だが、民は皆、熱心に耳を傾けていたという。
ラケティカ大森林へ訪れたのは、男が未だ真実を広めていない土地であることから、次に現れる可能性があると考えたからのようだ。
これまでの行動から、新たな土地に入ると人々の信用を得るために、はぐれ罪喰いを倒していたようだ。先回りして待ち伏せるため、サンクレッドとリーンはこの一帯のはぐれ罪喰いの捜索を行っているようだ。
急ぎサンクレッドたちと合流したいというアルフィノ。
立ち去ろうとするヤ・シュトラにルナルが声を掛けた。
「姐さん…!」
「必ずまた、帰ってきてくれよな!
今度は、もっとうまい料理をごちそうするからさ…!」
「ええ、楽しみにしておくわ」
ルナルに見送られ、スリザーバウを後にした。
後述
今まで知れなかった「超える力」の覚醒について、推測という形ですが言及された今回のストーリー。この推測が正しいのかは…今後のストーリーで。
次回は遂にあの男と対峙することに…!
今回も最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
記載されている会社名・製品名・システム名などは、各社の商標、または登録商標です。
Copyright (C) 2010 - 2020 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.