アルバートを騙る男が現れる可能性があるとして、ラケティカ大森林を訪れたアルフィノたち。男を待ち伏せるために、先行しているというサンクレッドとリーンのもとへ急ぎ向かうことになった。
嗤うアルバート
サンクレッドたちと合流すると、既にはぐれ罪喰いは彼らによって討伐されていた。以前と比べ、罪喰いの数自体が減っているためすぐに発見することが出来たようだ。
サンクレッドにリーン。
2人は「無の大地」の調査を続けていたが、事態の深刻さから、調査は一時中断し合流してくれたのだという。
「今度は、こっちが一足遅かったようだな…」
呟き、近寄ってきたのはアルバートを騙る男。
「なぁ、思い出さないか?
俺たちが初めて出会ったときのことを…
お前が倒すべき蛮神を、俺たちが先に倒しちまったよな」
確かに、アルバートたち第一世界の「光の戦士」と初めて出会ったのは、グナース族が武神ラーヴァナを召喚したときだった。
「まだ礼を言ってなかった、俺はお前のおかげで蘇ることができた」と、あくまでアルバートとして会話を続けるつもりのようだ。
そんな男に私は問う。
「セトのこと、覚えているか?」
「ああ、あいつはいい奴だった。
ずいぶんと経っちまったから、もう会えないのがな…」
アルバートの相棒として、彼らと共に旅をしたアマロ。先祖返りにより、言葉を話すことが出来るようになったセトは、今もヴォレクドルフで静かに暮らしている。
私の旅を見守っていたアルバートは、当然セトが生きていることも知っているし、その言葉に笑顔も見せていた。
「お前はアルバートじゃない」
「茶番はやめろということか」、そう言葉にすると…。
「私は、アシエン・エリディブス。
エメトセルクの再現した街を歩んだであろう君たちには、
こうも名乗れよう…
真なる人を導きし、十四人委員会の調停者である…と」
アシエンであることを認めた彼に、アルフィノはその目的を問う。
調停者として、十四人委員会の決議を成し遂げることは、他のアシエンと変わらないと語るエリディブス。
「…それを、ただの破壊活動とはもはや言うまい。
私たちも君たちも、それぞれ護りたい人々がいて、
だからこそ戦うのだと…あの海底で知ったからだ」
「覚えていろ」
最期に私にそう告げたエメトセルクの歩みを、託してくれた意味を「せめて一度、ともに考えることはできないだろうか」とエリディブスに語り掛ける。
「エメトセルク…
残念だよ…君らしくないことをしたものだ。
調停者として、それは棄却すべき思考だと言わざるを得ない」
エメトセルクの考えがアシエンの歩みを止めようとするものであるならば、それが如何に彼の言葉でも「私は認めない」とするエリディブス。
彼らが言う「なりそこない」である民衆は、100年前のアルバートたちのことですら都合よく解釈し、そして今、エリディブスの言葉ひとつで手のひらを返している。
「エメトセルクのことだって、所詮は同じようなもの。
ああ、お前たちは、いつもそうだ…」
「忘れ、誤り、その小さな手から何もかも零し続けている。
そんな存在が、私たちの何を「覚えている」というのだ」
「「なりそこない」であるお前たちと私たちの間には、和解も、理解もあり得ない…その必要もない」そう告げ、エリディブスは去っていった。
アルバートの体を操っているのがエリディブスだということは判明したが、結局、「光の戦士たち」の真実を広め、人々を扇動している理由は聞きだすことが出来なかった。
「…ねぇ、もう一度、テンペストを訪れてみない?」
今後、エリディブスと戦うにしろ、再び言葉を交わすにしろ不確かなことが多すぎるとヤ・シュトラは考えているようだ。
アシエンが取り戻そうとしている、分断前の世界、エリディブス自身のこと…。エメトセルクがそうしたように、今度は私たちから近づくべきではないかしらと彼女は語った。
アーロモートは私たちに終末を見せるために創られた幻影都市。これ以上の情報はないのでは?そう疑問を投げかけるウリエンジェ。
その意見にヤ・シュトラも同意するが、「幻ではない本物の遺構には調査の手が及んでいない」という。テンペストをよく知るオンド族を頼り、新たな遺構を探してみることにした。
フラウンダーの野望
情報を求めオンドの潮溜まりへと向かった私たち。
早速、族長、トルスィー・アースに新たな遺構についての情報を尋ねることにした。
「望みのもの、あるにはあるが…」というトルスィー・アース。
だが、今は一大事でそれどころではないらしい。
備蓄していた彼らの食料が、彼らとは違うオンド族の一派、フラウンダーによって根こそぎ略奪されてしまったのだという。取り返したいところではあるが、フラウンダーは数が多くとても敵う相手ではないようだ。
こちらも情報をもらう手前、放っておくわけにはいかない。奪われた食料は、北西の「フラウンダーの穴蔵」にあるということで、早速奪還へと向かう。
奪われた食料を発見すると、サンクレッドが遅れてやってきた。どうやらフラウンダーは、オンド族の食料だけでなく、コルシア島からも食料の略奪を行っていたらしい。
奪われた食料を取り戻し、オンドの潮溜まりへと戻ることにした。
そういえば、食料探し中にリーンがサボってハシビロコウと遊んでました('ω')
取り戻した食料をトルスィー・アースへと渡し、フラウンダーの穴蔵見つけた人の食料について尋ねてみた。すると、「人の食料までも、奪っていたか。となると…」と呟く。何か思い当たることがあるようだ。
アルフィノによるとコルシア島沿岸部で倉庫が荒らされるなど、食料の盗難事件が起き、それは今も続いているらしい。もしそれがフラウンダーの仕業であるのなら、「その対策に、もう少し力を貸すべきかしら?」とヤ・シュトラは話す。
「いや、新たな遺構…
フラウンダーと、関係している」
新しい遺構は「明かりの灯りし地」のさらに奥で発見され、フラウンダーたちはその遺構に急いで移住を進めているらしい。急ぐ理由は不明だったが、大量に食料を集めていることから、フラウンダーの王の産卵が近いと予想されるようだ。
フラウンダーは人に強い憎しみを抱いており、産卵で数を増やし、人の街を襲うつもりなのだろうとトルスィー・アースは話してくれた。
繁殖のための巣に押し入るのは「気が引ける」としていたヤ・シュトラだったが、フラウンダーがユールモアやライト村を襲撃するつもりであるならば話は変わってくる。
「明かりの灯りし地」よりもさらに奥の深海へ向かえば、新たな遺構はすぐに見つかるという。アーロモートよりさらに奥となると、再びビスマルクの力を借りる必要がある。
私たちはサレン郷へと向かうことにした。
ビスマルク、あるいはケンの島
直接島へ向かってもよさそうな気もしますが…
「さて、ケンの島へと向かうわけですが…
せっかくなので、ここで私が編み出した、
「水上歩行術」を披露しましょう」
興奮気味のアルフィノに、「泳げば済む」と冷めた見方のアリゼー、各々様々な反応を見せるが結果は…。
順調に水面を歩き出したウリエンジェだったが…
一瞬ふらついた後に術が解けてしまい、そのまま水の中へ。
ウリエンジェによると水妖と取引して編み出したこの術は、以前に一度成功していたのだという。
「ふらついていたように見えたぞ」というサンクレッド。
「疲れているんじゃないのか?」と言葉にした自身も眩暈を起こす。
魂と肉体が分かれている影響が少なからず出てきているようですね。
「いい余興だったわ」と、大人しく船を使って渡ることを提案するヤ・シュトラ。今度こそケンの島へと向かうことにした。
島へ到着し、ビスマルクに事情を説明すると快く引き受けてくれた。その代わりに、腹に固着している甲殻類を除去してほしいらしい。
ビスマルクによると、以前にもこんなことがあったらしい。
ビスマルクがこの場所で眠り始めたときに、背中に渡ってきてそのまま住みついた者がいたようだ。男の名前は「ケン」といい、今回のようにビスマルクが困っていると、妖精語で語りかけ、甲殻類の除去をしてくれたらしい。
地元の住民が「ケンの島」と呼ぶのは、かつて住んでいた人の名前が由来だった。アルバートたちのことも然り、「たった100年前のことですら人々は忘れてしまう」そうヤ・シュトラは言葉にした。
ビスマルクによると、前回よりも深い海底を目指すなら、体をならす必要があるようで、しばらく空を飛んでくるという。コルシア島の岬で待つようにうながされた。
その間に疲れが見えたウリエンジェとサンクレッドは休憩でもしたらどうかとヤ・シュトラが提案してくる。
問題ないと答える2人だったが…
「だめ…!
ふたりとも、心配だから…ちゃんと休んで!」
おじさん2人はリーンには勝てないようで…しぶしぶ休息をとることに。おまけで私も一緒にサレン郷で休むことになった。
なかなかないスリーショットで談笑をしていると…
「だッ、誰か!助けてくれッ…!!」と突然、助けを求める声が。
どうやら仲間が「紫葉団」という組織に掴まってしまったらしい。ウリエンジェによれば、「紫葉団」というのは端的に言えば無法者集団らしい。
仕方なく休憩を切り上げ現場へと向かう。
現場へと到着すると以前にも見かけた2人が…
衛兵である2人は、非番だったにもかかわらず、自主的にレイクランドの街道を見回っていたようだ。たまたま近くで悲鳴が聞こえたため駆けつけたらしい。
アルバートを騙るエリディブスの言葉に触発されたことは間違いなく、「あいつらが、この世界の新たな英雄候補ってところか…?」そう呟くサンクレッド。エリディブスの企みが分からない以上、善意で行動している者を、無暗に止めることは出来ない。
ともあれ、休憩は終わりにして、ビスマルクとの合流地であるコルシア島へと向かうことにした。
後述
アルバートを騙る男がエリディブスと判明した訳ですが、その目的は…?
賢人たちの体にも変化が現れる中、エリディブスの言葉に触発された新たな英雄候補たちも自分の進むべき道を模索していく。
そして私たちは、分断以前の彼らの情報を求め、アーロモートよりさらに奥、新たな遺構を目指すことになる。
次回で5.2メインストーリーもラストになります!
今回も最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
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