Re:おっさん 2nd.season

建売住宅での日々と趣味を中心に綴っていきます

Fukushima 50

昨日公開、「Fukushima 50」を鑑賞してきました。

前回の避難指示一部解除という記事にも繋がる、”原発事故”を題材にしたお話です。今回は簡単に感想でも書いてみます。

 

 

 

あらすじ

マグニチュード9.0、最大震度7という巨大地震が起こした想定外の大津波が、福島第一原子力発電所(イチエフ)を襲う。浸水により全電源を喪失したイチエフは、原子炉を冷やせない状況に陥った。このままではメルトダウンにより想像を絶する被害をもたらす。1・2号機当直長の伊崎ら現場作業員は、原発内に残り原子炉の制御に奔走する。全体指揮を執る吉田所長は部下たちを鼓舞しながらも、状況を把握しきれていない本店や官邸からの指示に怒りをあらわにする。しかし、現場の奮闘もむなしく事態は悪化の一途をたどり、近隣の人々は避難を余儀なくされてしまう。
官邸は、最悪の場合、被害範囲は東京を含む半径250㎞、その対象人口は約5,000万人にのぼると試算。それは東日本の壊滅を意味していた。
残された方法は“ベント”。いまだ世界で実施されたことのないこの手段は、作業員たちが体一つで原子炉内に突入し行う手作業。外部と遮断され何の情報もない中、ついに作戦は始まった。皆、避難所に残した家族を心配しながら―

 

全ての人に贈る、真実の物語。

f:id:leossan:20200307181735j:plain

センシティブな題材を扱った今作。

俳優陣の演技はとても素晴らしく、最前線で対応にあたる職員たちの恐怖や、苦悩そして”全電源消失”という絶望的な状況の危機感を見事に演じ切っている。

当時、現場で何が起こって、どんな状況だったかを知るにはいい映画だと思います。ただ、専門用語が多いため理解していないと何を言っているか分からなかったりもします。

 

原作は「死の淵を見た男 吉田昌郎福島第一原発

著:門田隆将

 

ウソではないが事実でもない

渡辺謙さんが演じる吉田所長は実名で登場しているが、佐藤浩市さんが演じる伊崎はモデルはいるが、家族構成など設定が異なる部分があるようです。

この変更は私人である本人への配慮や”映画作品”という側面から問題ないかと思いますが、「真実の物語」と謳っているのであれば東京電力という名称、その幹部の実名使用が難しいとしても、せめて当時の政権与党の政治家たちの名前は本名にするべきだと思います。

 

また、違和感を感じるのは政府側の描き方です。

私は特段支持する政党はありませんが、当時政権与党だった民主党は嫌いです。申し訳ありませんが、特に記者会見で度々目にした当時の官房長官の枝野さんの顔は今でも拒否感があるレベルで嫌いです。ただ、ああやって矢面に立つのが官房長官の役目だと理解はしています。

危機対応の未熟さから「無能な政府が現場を混乱させた」という認識は決して間違ってない思うのですが、当時野党に下っていた自民党が足を引っ張り、東電が政府に情報を上げず、事態の深刻さをひた隠しにした事実の描写がバッサリときり取られています。

 

擁護するつもりもありませんし、政府、東電(本店)の対応が現場を混乱させたことは間違いありませんが、少し悪意を感じる作為的な演出になっています。

 

それでも起こっていたことを知るにはいい作品

本作は先に書いた当時の政権与党の話が主軸ではありません。

震災・原発事故から9年。

現場では何が起こっていたのか、どんな状況だったのか、そしてあの危機的な状況でどう行動したのかを描いた作品です。

仮に格納容器が爆発した場合、東京を含む東日本は壊滅的な被害を被ったでしょう。それを阻止するために、彼らが何をし、どんな思いでその使命を果たしたのか…。

そういった事実を知るためにはとても良い作品だと思います。

 

同県に住む私は、1号機が爆発した瞬間をテレビで見ていましたが「終わったな」というのが率直な感想でした。

私は仕事柄、放射線を扱っています。

もちろん原発とは比べ物にならないレベルですが、何かあれば人体に影響を及ぼすことは確実です。故に放射線の知識については徹底的に叩き込まれます。

そういった知識があるからこそ、「終わったな」という感想を抱きました。

 

後述

今回は「Fukushima 50」について記事にしてみました。

当時の状況を知っている人、知らない若い世代にもぜひ見てほしいと思います。

そして、原発事故はまだ収束していません。

除染で出た汚染土の最終処分場は決まらず、燃料棒を冷やすために使用された冷却水、いわゆる汚染水の処分方法も決まらず、今尚増え続けています。

それらをどうするかは私たちの世代や、それ以降の世代が考えなければいけません。

 

今回も最後まで読んでいただきましてありがとうございました。